確率のバグ・ゲーム理論・オカルト×科学
検証記事
流れ、ランキング、キャリーオーバー、買占め、セット球、験担ぎ、乱数、機械学習。ロトをめぐる直感を、理論計算と26年分の抽せん記録で検定した11本です。
はじめてのロト
3つのロトのしくみと当せん確率を、公式の案内と実際の記録で。
確率のバグ
直感が計算とずれる場所を、理論と26年分の記録で特定します。
「流れ」は存在するか:素朴に測ると見えて、正しく測ると消える
前回の数字が1個以上また出るのは約62%で標準の風景。素朴な回帰は p = 2×10⁻²¹ で流れを「発見」し、帰無較正では p = 0.24 に戻り、一度は有意になった直近効果は曜日の交絡で消えました。
約8分で読む探せば必ず"発見"できる:ランキング・出すぎ・乱数クイズ
最多6と最少9の差71回は標準偏差16回の乱数でも生まれ、903ペアを素朴に検定すると32組が「有意」、補正すると0組。本物と乱数を見分けるクイズから、検出力とホールドアウトの作法まで。
約8分で読む610万回買っても63%、30個買っても9.7%:箱の大きさと中の1組
1/N のくじを N 回引いても当たる確率は 1−1/e≈63.2%。30個マークしても1等は5口ぶん。連番55%、2-2-2型14%、誕生日問題の227万ペア。「箱の大きさ」と「自分の1組」の違いを、例ごとに整理します。
約8分で読む機械学習でロトの次回は予測できるか:勾配ブースティングと過学習の数理
ロト6の2,129回を100列の特徴量に展開し、LightGBMを訓練。訓練データではAUC 1.000まで「学習」しますが、未来を見ないWalk-Forward検証ではAUC 0.504、上位6個の的中率14.28%(理論13.95%)。順番を壊した帰無データ20本と区別がつきませんでした。
約12分で読む
ゲーム理論
当たりやすさは動かせません。動くのは、分け前と原資です。
同じ当せん確率でも分け前は変わる:払戻記録から群衆の選好を読む
ロト6では合計値と下位等級の集中度に負の相関(ρ = −0.42)があり、ナンバーズのゾロ目は口数中央値が5〜15倍。賞金を分ける数理を確かめ、過去の人気傾向から将来の1等口数を予測するときの限界まで調べます。
約9分で読むキャリーオーバー戦略の損益分岐:2.9億と1.2億、確率は同じ71%
1等が出る確率は繰越の有無で同じ約71%。1等が出た回の平均賞金は繰越ありで約2.9億円、なしで約1.2億円。原資収支式、6億円の上限、繰越額の帯ごとの回収率から、当たったときの金額と回収率がどこまで動くかを数値で確かめます。
約8分で読む全組み合わせを買えば勝てるか?:海外ロト買占め事件と、日本の「発券限界」
1992年に数学者がほぼ全通りを買い、約2,700万ドルを手にした事件は実在します。日本のロト6では、1口6億円の上限、他の購入者との山分け、発券の物理限界という三つの壁で、同じ作戦は数学的にも工学的にも成立しません。
約8分で読む前回の「隣の数字」は出やすいか?:3くじ・4,219回の検証と、群衆がスライドを選ぶ心理
前回の本数字±1は、ロト6・ロト7・ミニロトの3くじとも理論どおりの頻度でしか出ません(ロト6の検出限界±3.0%)。一方で払戻データから逆算すると、人は隣の数字をわずかに多く買っています(ロト6で隣1個あたり集中度+0.5%、p = 0.012)。スライド数字を選んでも当せん確率は変わらず、変わり得るのは当たったときの分け前です。
約8分で読む
オカルト×科学
験担ぎも抽せん物理も、否定せずに検定できる形へ翻訳します。
夢ロトくんの中で何が起きているか:10セット球と、抽せん物理のふしぎ
撹拌の質と球の世代を検定にかけると、一様乱数からの偏りは検出されませんでした。ただし世代で分けると検出限界は50%を超え、セット球ごとの癖は、回ごとのセットが公式の結果データに含まれず、仮に分けても検出限界が96%に跳ね上がるため、いまの道具では検定できません。
約7分で読む天赦日・夢占い・AI予想を「検定できる形」に翻訳する
吉日や夢の数字、AI予想を、確かめられる仮説の形に書き直し、対照群と事前登録で検定する手順を、このサイトの検定で使っている設計から読者向けに移植します。
約8分で読む乱数の哲学:擬似乱数、夢ロトくんの物理カオス、そして量子乱数の境界
コンピュータの乱数は周期を持つ決定論的アルゴリズム、抽せん機は初期値のずれが指数的に増幅する決定論的カオス、量子乱数は原理的な不確定性。三つの「ランダム」の違いと、人間がなぜ巨大な物理装置を信じるのかを整理します。
約7分で読む
集計方法とデータの範囲
記事では、過去の当せん番号・払戻記録を整理した保存データを使っています。 出現回数、連番、前後の回の重なり、当せん口数などを当サイトで集計し、 公平な抽せんを仮定した理論値と比べています。制度の説明は、各記事に記載した宝くじ公式サイト等を参照しています。
| くじ | 収録回数 | 対象期間 |
|---|---|---|
| ロト6 | 2,129回 | 2000-10-05 〜2026-08-17 |
| ロト7 | 690回 | 2013-04-05 〜2026-08-14 |
| ミニロト | 1,400回 | 1999-04-13 〜2026-08-18 |
| ナンバーズ3 | 7,053回 | 1994-10-07 〜2026-08-20 |
| ナンバーズ4 | 7,053回 | 1994-10-07 〜2026-08-20 |
収録回数は全体の範囲です。口数が正の回だけを使う比較、 学習と評価の分割などでは、対象がこの一部になります。 各表の見出しと記事末尾の「データの範囲」に、使った条件を記しています。
記録から、どのように数えるか
ロトの本数字は1回分を1組として扱い、回号の連続、数字の範囲、同じ回の数字の重複、日付の順序を検査しています。 ボーナス数字を本数字の出現回数には混ぜません。 ナンバーズは先頭の0を残し、ストレート口数が正の回を使った中央値にはその条件を明記しています。 これらは入力の整合性の検査であり、収録値すべてを公式ページと再照合したことを意味しません。
たとえばロト6で特定の数字が本数字に含まれる確率は6/43です。 全2,129回なら、出現回数の期待値は2,129 × 6/43 ≈ 297.1回です。 実際の回数との差だけで「出やすい」とは判断せず、ばらつきと、同時に比べた数字の数も考慮します。 回帰や検定を使った記事では、売上や時期の違い、何通りも試すことによる偶然の発見、後の期間でも成り立つかを確認する必要があります。
更新と結果の確かめ方
公式結果の照合は新しい抽せん結果を取り込みますが、 記事の表は上記期間の集計です。最新回が追加されても、記事の結論を自動で再検証したことにはなりません。 被りやすさチェッカーのモデルと追加の時系列検証には、それぞれの対象期間と検証結果を掲載しています。
ロト3種類の本数字・ボーナス数字と1等の記録は、CSVでダウンロードして手元でも確認できます。 このCSVには全等級の払戻記録は含まれず、集中度の回帰をすべて再現できる資料ではありません。 記載の誤りや再計算が必要な箇所は、記事名・表・回号などを添えてお問い合わせからお知らせください。訂正時は該当箇所と記事の更新日を変更し、下の履歴に記録します。
更新・訂正の履歴
数値・事実・説明の誤りを直したものを載せています。表記の統一やレイアウトの変更は含みません。
- ロト7の公式結果
キャリーオーバーが約21.47億円を超えた58回で、記録の上限値を実際の額のように「21.5億円」と表示していたのを、「21億円以上」に改めました。
- キャリーオーバー戦略の損益分岐
繰越が3回以上続く確率を約2.3%から約8.1%に訂正しました。平均回数と同じ数え方では p² になるところを p³ で計算していました。あわせて「参入の指針」「最も有利」など購入を勧めるように読める表現を改め、購入を勧めるものではないことを明記しました。
- 全組み合わせを買えば勝てるか?
1992年の事例の見出しと説明文を「全通りを買った」から「ほぼ全通りを買った」に訂正しました。本文のとおり、販売締め切りまでに全通りは買い切れていません。
- 夢ロトくんの中で何が起きているか
「相対15%以上の偏りはどこにもありません」を「検出されませんでした」に改めました。検定で見つからなかったことは、偏りがないことの証明ではありません。
- 夢ロトくんの中で何が起きているか
東京の屋外の湿度とナンバーズの出目を比べた検定の節を削除しました。夢ロトくんの話題から外れており、外気の湿度では抽せん会場の条件を表せないためです。
- 天赦日・夢占い・AI予想を「検定できる形」に翻訳する
検証の手順を、実際に購入する形から、組を記録して公式結果と照合する形に改めました。当せん番号は購入の有無と無関係に決まるため、判定は同じです。
- 610万回買っても63%、30個買っても9.7%
この記事で使っていない回帰と帰無較正についての注記を、データの範囲から削除しました。
- みんなの抽せん・公式結果
PayPay銀行を「受託銀行」と記載していた誤りを訂正しました。当サイトは、PayPay銀行が公開する当せん番号照会を取得元にしています。
- 技術仕様・参考値
出口の捕捉条件の数値が「20.000000000000018 mm」と表示されていたのを「20 mm」に直しました。
- 技術仕様・参考値(よくある質問)
当せん金が非課税である根拠を、所得税法第9条から当せん金付証票法第13条に訂正しました。
- 同じ当せん確率でも分け前は変わる
タイトルと導入を改めました。過去の集中度の相関から、将来の分け前や買い方の有利さを断定する説明と、当せん口数を購入者の人数として扱う説明を修正しました。
- 前回の「隣の数字」は出やすいか?
「期待値は選び方で変わらない」という説明を訂正しました。当せん確率は変わりませんが、同じ組を選ぶ口数によって当たったときの分け前は変わり得ます。
- 乱数の哲学
メルセンヌ・ツイスタの状態のビット数、量子乱数の認証に必要な前提、誤差増幅の表が仮定上の計算であることを正確に書き直しました。
- 天赦日・夢占い・AI予想を「検定できる形」に翻訳する
セット球の癖を「検定不能」としていた記述を、当サイトの収録データにセットの項目がないため未検証であり、セット別の記録と必要な標本数があれば検定できる、と改めました。
- 夢ロトくんの中で何が起きているか
セット球の記録が存在しないという記述を訂正しました。使うセットは抽せん会の冒頭で指定・発表されます。当サイトが使う結果データにその項目がないことと、10セットを別々に検定する検出力が足りないことが制約です。
